目次 |
1. 自分のお店を持ってみよう!スナックの開業は意外と簡単!
2. 開業にかかるお金ってどのくらい?融資は受けれるの? 3. 開業までの5ステップ 3-1. お店のコンセプトを決めよう 3-2. 店舗を決めよう 3-3. 営業に必要な届け出をしよう 3-4. スタッフの求人をしよう 3-5. 開店に向けて備品の準備をしよう 4. まとめ |
飲食の中でも開業しやすく利益率も高いスナック。実は自分も会社員をやりながらスナックを経営しています。最初は不安もいっぱいでしたが、やってみるとできちゃうもんですね。
初期費用をなるべく掛けずに開業する方法を、経営初心者の方でも分かりやすくご紹介致します。スナック経営を検討されている方はぜひ参考にしてください。 1. 自分のお店を持ってみよう!スナックの開業は意外と簡単! 自分のお店を持つことは、誰でもちょっとした夢ではないでしょうか。食事をメインに提供する飲食店と違い、スナックはカウンター中心の小さな店舗が多いです。だから家賃や光熱費等の月のランニングコストも安く、それでいて提供するのはお酒がメインなので、仕入れの無駄もなく利益率もいいんです。開業に必要な申請や免許も比較的少ないので、副業での経営や脱サラをしてお店を始めたい人にはリスクも少なくおすすめです。 2. 開業にかかるお金ってどのくらい? ●初期費用の相場は? スナック開業時の初期費用は一般的に約500万円、また、建物や内装にもこだわると1000万円を超えると言われています。これからの経営を考えると少しでも初期費用をおさえたいとおもいますよね。実際、工夫次第で初期費用はおさえることは可能なんです。私は西新宿に開業しましたが、初期費用は150万程度ですみました。 初期費用として必要なコストは以下の4項目です。 ①店舗費用ー物件の賃貸契約や購入 ②内外装工事費ー壁の塗装や床の張り替え、外看板の費用 ③設備・備品購入費ー店内の椅子やテーブル、カラオケの設置費など ④許可取得費ー資格や許可を取得するための費用 ②と③はこだわればその分だけ費用がかかります。ここをいかにうまくマネージできるかが勝負です。 ●初期費用の融資は可能? もう少し余裕をもって開業したいと思うならば、ハードルは高めですが、融資を申し込んでみるのもいいと思います。 スナックでも融資が受けられるの?って不安になるかもしれませんが、結果からいうと受けれます!ただ受け付けてくれるのは日本政策金融公庫のみです。(他の金融機関は接待業には融資しないそうです。) 「新創業融資制度」というものがあります。これは3,000万円までの融資枠が用意されているのですが、簡単には審査がおりません。もし利用したいのであればしっかりとした[事業計画書] をつくる必要があります。https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html 興味がある方は条件など、見てみてください。 3. 開業までの5ステップ 3-1. お店のコンセプトを決めよう 皆さんはスナックにくるお客さんは何を求めてくるのだと思いますか?なぜBarやキャバクラじゃなくてあえてスナックにくるのでしょうか?それは究極のリラックス空間があるからなんです。カラオケきっかけでお客さん同士が仲良くなったり、なんとなく顔を合わせているうちに会話するようになったり、それぞれの人生が交錯する場所、そこでのライブ感を1度あじわったら本当にクセになります。 でも、たくさんのスナックがあるなかで選ばれるお店になるためには、自分のお店にしかないコンセプトが必要です。難しく考える事はありません。なんでもいいんです。料理に自信があるならつまみが美味しいお店、お酒の種類が多いお店、昭和歌謡シバリの店、犬が出迎えてくれるお店、とにかく個性を出すことが大事です。見渡せばたくさんあるスナックですが、個性的なお店を作って、お客様を満足させられるリラックス空間を是非演出してみてください。 3-2. 店舗を決めよう ●良い立地条件とは どこに出店するか、実はここが超重要です。ここを間違うとどんなに広告やプロモーションがうまくいっても繁盛させることはかなり難しくなります。飲食店は人通りの多い繁華街がいいとされていますが、スナックは違います。人通りのさほど多くない、落ち着いた立地の方がおすすめです。裏路地で街灯もなく暗すぎても入りづらいので、自分がお客さんだったら安心感をもって入店できるかを念頭において物件を探してみてください。 さらに欲を言うと、カラオケの設置を予定しているならば防音の点で地下の方が尚良しです。 深夜の営業など特に近隣からの苦情もあり得ますので、追加で防音工事など発生しないように注意しておきたいです。 ●居抜き物件を探そう 居抜き物件とは、以前に営業していたテナントの内装や空調等の設備を「譲渡」という形で購入し、使えるものはそのまま使い、部分的に改装して営業をするという形態です。 自分の決めたコンセプトに沿って営業ができそうか、間取りや大きさ等検討してみてください。 今は居抜き物件専門のサイトもありますので、こまめにチェックしてみると良いと思います。 ●テナント物件にかかる保証金とは 入居には、敷金・礼金・仲介手数料の他に保証金がかかります。保証金の相場は家賃の8~10か月分程度。なるべく初期費用をおさえようと思っても、ここは交渉の余地があまりありません。 さて、「保証金がなぜ必要か」なのですが、2つの理由があります。 1つは、水商売ということもあり、滞納などの賃料未払いリスクが高いから。 2つめに、退去時のスケルトン戻し(原状回復)工事費用の補填として。 退去時は借主がスケルトン状態に戻し、家主に返却する契約が一般的なルールです。 万が一、撤退オーナーによる解体工事が実行できない場合、家主は保証金から充当して工事を行います。 ペナルティを受けるようなことがなければ、あくまでも保証金ですので退去するときには戻ってきます。何か気が付きませんか?そうなんです。前のオーナーとしても、スケルトン戻しの費用を使うよりは、次のテナント入居希望者に安価で「譲渡」した方がお得なんです。 なので良い状態の居抜き物件が見つけやすいのです。 ちなみに保証金は物件ごとに返還条件が違うので(償却条件など)契約前にしっかりと確認してください。 3-3. 営業に必要な届け出をしよう 開店までに必要な資格取得や申請手続きをもっとも効率よく済ませるかは、以下の流れがベストかと思います。 ①食品衛生責任者の資格取得 ②飲食店営業許可 ③開業届 ④銀行口座開設 ⑤防火対象物使用開始届 ⑥労災保険の加入 ⑦深夜酒類提供飲食店営業届 店舗の規模や、営業時間によって必要な申請の数が違うのですが、赤字の3つは必ず必要になります。詳しく説明します。 ①食品衛生責任者の資格取得 / 問い合わせ先:各都道府県の食品衛生協会 食品を取り扱う施設では、店舗ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。そして食品衛生責任者の資格を得るには講習会を受講しなければなりません。講習は朝10時頃から夕方17時くらいまで、最後にちょっとしたテストがあり、終了時に手帳がもらえます。テストと言ってもちゃんと講習を聞いていれば出来るものですし、間違えてもぶっちゃけ大丈夫なんですけど(笑)ともかくこの資格がないと飲食店営業許可の申請もできません。各地域の講習会の日程を調べて、早めに申し込んでください。ちなみに東京都では予約がとりづらく、2か月先まで定員が埋まっていることもざらなので、まだ何も決まっていなくても先に予約を取ることをお勧めします。1回取得すれば永久免許になります。都道府県をまたいでの効力はなくなるので、開業する予定の地域が開催する講習会に必ず参加してください。(講習費用:12,000円程度) ②飲食店営業許可 / 申請場所:保健所 営業許可を受けるために、管轄の保健所に申請書を出さなければいけません。必要な書類は以下です。 ・飲食店営業許可申請書 ・営業設備の大要・配置図 ・内装の配置の平面図 ・場所の見取り図 ・食品衛生責任者の資格を証明する書類(①で取得) これだけ見るとけっこう大変そうって思うかもしれませが、自力でなんとかできます。 もちろん行政書士さんにお願いもできますが、3万円くらいかかるでしょう。 実際はそんなに面倒ではないので自分で用意してみてください。参考までに自分のつくった書類一式を載せておきますのでご覧ください。たぶん安心できると思います。 申請書類を提出し、不備がなければ実地検査の日程をきめることになります。 設備が整っているか、衛生面で不備はないかどうかなど、検査官が店舗に来て細かく検査を行います。慌てないようにしっかり準備をしてください。 要点がまとまっているサイトがありましたのでURLを貼っておきました。https://monstar.ch/omiselab/business/healthcenter-check/ ちなみに、申請から検査を経て営業許可書をもらうまで3週間程かかりますので時間に余裕をもって準備してくださいね。(申請費用:15,000円前後) ③開業届 / 申請場所:店舗所在地を管轄する税務署 「開業届」は、個人が新しく事業を始めることを国税庁(税務署)に申告するものです。これを提出しなければ公式に開業したと認めてもらえません。提出期限は開業してから1か月以内に管轄の税務署に提出してください。 この開業届ですが、実はださなくてもなんの罰則もないんです。実際出していない人もたくさんいます。出しておくことのメリットとデメリットがあるので、各自で判断してみてください。 メリットー青色申告ができるようになる。銀行口座が屋号で作れる デメリットー失業保険がもらえない。 副業で事業をする場合、もし本業を失ってしまっても失業保険がもらえない可能性が高いです。 ④銀行口座開設 店舗専用の口座をつくりプライベートと分けましょう。そうすることで、自分のお店の資金面の管理がたやすくなります。個人経営だからといって同じ口座でやりくりしていると、お店の財政がつかみづらく税務処理も煩雑になります。ちょっと氷やつまみが足りなくなって近くのコンビニにいくこともあるかと思います。少額だからいいやと思って会計をごっちゃにすると、帳簿が合わなくなり苦労しますよ。 あと開業届を出していれば、お店の屋号で口座をつくることも可能です。仕入れや経費などの引き落としでも、屋号をつかえると信用力が高く見えますよね。 また、新規に口座をつくらなくても、使っていない口座があればそれをつかってもいいと思います。大事なのはお財布を分けるということです。 ⑤防火管理者選任届出書 / 申請場所:消防署 収容人数が30人未満の小規模店舗の場合は、防火管理者の届出をする必要はありません。 この30人の中には従業員も含まれますのでご注意を。自分の店は20人程の許容人数なので、この届出はしていませんが、広めのお店であれば以下のように定められているようです。 甲種防火管理者 収容人員が30人以上、かつ延べ面積が300平方メートル以上の店舗の場合 乙種防火管理者 収容人員が30人以上、かつ延べ面積が300平方メートル未満の店舗の場合 資格取得の為の講習時間:甲種防火管理新規講習(約10時間・2日間)、乙種防火管理講習(約5時間・1日) ⑥労災保険の加入 申請場所:労働基準監督署・ハローワーク 労働保険には「労災保険」と「雇用保険」があります。このうち、労災保険は従業員を一人でも雇うなら加入する義務が発生します。これ、意外と知らない事実なんですが、知らなかったといい張っても残念ながら違法行為とみなされてしまうんです。雇用保険は「一週間の所定労働時間が20時間以上」かつ、「31日以上継続して雇用される見込みがある」場合は加入の義務があります。例えばママを1人雇った場合、1週間の勤務時間は20時間を超えますし、1か月以上の雇用は見込まれますよね。なので両方の保険加入義務があります。参考までに年間の保険料は(給料賃金によるのですが)300万の総給与をママに支払ったとして、労災保険が5,000円、雇用保険が20,000円程度かと思います。後でトラブルにならないように、雇用が決まったら早めに申請することをお勧めします。申請書類の書き方はさほど複雑ではないのですが、地域の労働基準監督局とハローワークに相談すると、非常に丁寧に教えてくれますのでまずは出向いてみてください。 ⑦深夜酒類提供飲食店営業届 申請場所:警察署 お店を何時まで営業するかによって出さなければいけない届け出です。深夜12時以降も営業をする場合は必ず申請した方がよいです。実は自分は当初、この申請をしていませんでした。理由は申請が少し複雑で、用意する書類が自分の力ではどうしても手間がかかりそうな代物だったからです。お客さんが早めに引けるときは深夜12時に閉めるような営業を1年くらい続けていたんですが、スナックって12時以降もお客さんが来てくれるんです。堂々と営業するためにやはりちゃんとしようと思い、行政書士さんに書類作成をおねがいして申請をしました。書類が受理されてから10日程度で深夜営業の許可がおります。 https://dorcusoffice.tokyo/hukazaketodokede/ このサイトに詳しく書いてありますが、慣れていないと拒否反応かもです。行政書士の方にお願いすると5万円程度でお願いできるので参考にしてください。 3-4. スタッフの求人をしよう スナックの顔であるママをどうするか。スナックを経営する上で最重要課題だと思います。このページを読んでる方が女性で、自分がママになりたいという人は、是非頑張ってもらいたいです。好きなことを仕事にできるんですから、きっとうまくいきます。 ママを雇いたいと思っている方は、ベストパートナーを探しましょう。 スナック経営が向いている人の特徴としては、 ・お金が好きなこと ・お酒が好きなこと ・人が好きなこと お金の管理をして経営をすることになるので数字に強いことが重要です。 またスナックをするにあたってお酒をのむという場面が多くなるため、お酒が好きである方がスナックを経営していくうえで業務もしていきやすいです。 そしてスナックはサービス業となりますので、お客様を喜ばせたいという思いが強いことが重要となります。 自分は昔から良く知っているママをスカウトしました。 ビジネスパートナーとなると、また付き合い方も変わるのですがやはり経験の深さには関心させられますし、頼もしいですね。 そしてお店が軌道にのってきて、お客さんも付きだしたら1人だけでもスタッフを雇っておくといいと思います。ママも余裕を持ってお客さんの相手ができますし、お店を回すことができますよ。どんなに小さなお店であっても、毎日毎日ママたった1人で回し続けるのは大変なことです。 3-5. 開店に向けて備品の準備をしよう コミュニケーションを重視するスナックの場では、グラスも食器も、かしこまりすぎないスタンダードなものが好まれるでしょう。オンライン購入でもかなりの種類を選べますし、実際に問屋さんでこだわりの食器をみつけるのも楽しいかもしれません。 あとはなんといってもカラオケですよね。カラオケ機器の購入は200万円以上しますし、どんどん進化します。コスパがあまりよくないのでリースがおすすめです。リース会社と契約すれば設置工事もおまかせ出来ちゃいますし、機材トラブルがあってもすぐに営業マンが飛んできてくれるんです。深夜でも!どうやらカラオケリース会社の営業マンのシフトが、深夜でも対応できるように組まれているんだそうです。担当地域ですぐに動けるように待機しているみたいですよ。気になるランニングコストですが、月のリース代は安いもので15,000円位から、最高ランクのもので80,000円位まであります。あとはJASRACに著作権使用料を月額4,000円程度支払います。そうなると家賃の次に毎月かかるコストとしては大きいものになりますので、先々を見越して導入の機材をきめてください。 4. まとめ いかがでしたか? 思ったほどハードルは高くないと感じて頂けたのではないでしょうか? 自分のお店に様々な人生を背負ったお客さん達が来てくれて、お話をしたり聞いたり、異文化コミュニケーションの場を提供できることは、本当に素敵なことです。 このページに訪れてくれた皆さまの背中を、少しでも押せたならば嬉しく思います。 最後に僭越ながら私がオーナーをつとめるお店の情報をリンクしておきます。 機会がありましたら是非お越しくださいませ。名物ママが満面の笑みでお出迎えします! パブレストラン フレンド http://r.goope.jp/pubfriend/ |